作業着は、汚れやすい環境で着ることが多い衣服です。そのため頑丈で汚れにくい素材で作られてはいますが、それでも変色するのを完璧に防ぐことは難しいでしょう。
変色を極力防ぐためには、日頃のメンテナンスが大切です。
今回は、作業着が変色する原因とそれを防ぐ方法をご紹介します。
主な原因は?
1. 汗と日光
日常的に作業着を着用する中で、変色を起こす最大の原因は汗と日光による化学反応です。
汗には塩化ナトリウムをはじめとし、カルシウムやマグネシウムなど、さまざまな成分が含まれています。この成分を人の肌に住む細菌が分解することで、「汗の臭い」や「衣服の黄ばみ」が発生します。また、汗の他にも皮脂が分泌されており、衣服が変色する原因にもなりかねません。
ここに日光、もう少し突っ込んでいえば紫外線が当たることで、化学反応を引き起こしやすくなり、変色をまねくのです。
こうした理由の変色を防ぐには、こまめに洗濯するのが一番。というのも、基本的には汗や皮脂が蓄積した際に変色が起こりやすいため。毎日の洗濯でしっかりと汚れを落とせば、変色する可能性はぐっと減ります。できれば、帰宅してすぐ洗濯するのがベストです。
汗が染み込んだ衣服を長時間放置すると染料に影響を及ぼし、変色の原因になります。色によって異なりますが、洗濯後に「色が薄くなってしまった!」とういう事例も多くあります。
ちなみに汗や皮脂は弱酸性なので、弱アルカリ性の洗剤を使って洗濯すると落としやすいですよ。
汗が染み込んだ衣服は洗濯の前にすすぎ洗いをして汗を除去してから通常の洗濯を行うのもおすすめです。
2. 漂白剤
漂白剤は衣服の汚れを落とすのに役立ちますが、作業着によっては塩素系漂白剤を使うと変色してしまうものも多くあります。
それを見分けるマークとして、「エンソサラシ」のJISマークがあります。
左の「エンソサラシ」とだけ書かれたマークの場合は塩素系漂白剤が使え、右のバツ印が描かれているマークは塩素系漂白剤が使えないという意味です。
塩素漂白剤が使えない場合でも、酵素系漂白剤が使える場合がありますので、漂白剤の説明をご確認のうえ、ご利用ください。
収納時にも要注意
そろそろ作業着の衣替えも済んだ頃かと思いますが、実は収納する際にも変色をさせないために注意すべきことがあります。
衣替えの後、そのまま保管する期間が長くなりますので次のシーズンに収納ケースを開けてみると変色していた、という経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これは目には見えない汗や皮脂などが生地に残留しているために起こります。衣替えなど、長期間着ないことがわかっている場合は、「予洗い」や「適切な水温による洗濯」を行い、いつもより念入りに洗濯を行ってください。
他にも収納時に気をつけておくと、きれいな状態で来期を迎えることがありますので、下記ブログもチェックしてみてくださいね。
いかがでしたか?
一度作業着が変色してしまうと、どうしても気になりますよね。しかし、ちょっとひと手間加えれば変色は防げるようになります。
また変色を防ぐだけでなく、作業着が自然と長持ちするようになりますのでエコにも繋がります。ぜひともお試しください!